Ball Parkに住むウサギ

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海風に吹かれて~Rabbits初勝利への苦しみ

『海風に吹かれて』
Chapter 2

Rabbits初勝利への苦しみ



空カフェ“うさぎ”

“うさぎ”のマスターと校長は
中学から大学まで、10年間ずっと一緒に楕円球を追ったチームメイトで大親友。

マスターは卒業後大手広告代理店に勤めたものの肌に合わず3年で退職。
夢だった菓子職人になるためフランスに渡り
帰国後はホテル、Fレストランで腕を磨き人気パティシエとなりその後独立
大好きな湘南のこの地に小さな店を出していた。

大学時代からの憧れの女性「なでしこ」が忘れられず独身を貫いているマスター
NZ・オールブラックスの選手と結婚し「なでしこ・マコウ」となったその人に
クリスマスに心を込めて焼き上げた菓子を届けることだけが
ささやかな喜びだった。

クライストチャーチから毎年送られてくるなでしこのサンクスカード・・
去年の誕生日に校長がプレゼントしてくれた洒落た赤茶革の文箱の中には
マスターの想いがいっぱいに詰まっていた。


「おう、ちょうどよかった~
お前の好きな“モカチーズケーキ”が焼き上がったところだ、薫ちゃんも食べるだろ?」

そう言いながら、座ったばかりの校長から“ウサギ”を引き離すマスター

「えっ、今日はまだササミジャーキーをもらってないのに・・」
校長とマスターの顔を交互に見比べて瞳を泳がせるウサギ

「あんなに愛想を振りまいたのに、千切れるほどにシッポも振ったのに」
恨めしそうに校長の顔を見る目は悲しみのあまり潤んでいた。




平塚球場
4回の表

右中間にうずくまる薫

左脇腹を強打し息ができない・・・

駆け寄るナインには「大丈夫、ちょっと息ができなかっただけ」
ようやく立ち上がった薫を
ファーストから駆けつけたひでがさっと大きな背中を出しそのまま背負ってベンチに戻る。

運悪く4回裏の先頭バッターは4番・薫
監督Rugloveの「大丈夫か、行けるか?」の声に
「大丈夫です、行けます!」
大事な初戦、ここでキャプテンの自分が退くことなんてできない。

呼吸を整え打席に向かう薫にRugloveがそっと耳打ち
「鎌学のファーストは動きが鈍い、初球を転がせ!」

満足にスイングできないことを見越しそう指示してくれたRauloveの優しさに
胸を熱くしながら左バッターボックスへ

鎌倉学園の先発はサウスポーエース、台湾からの留学生チェン・ワイン
球が速い上に荒れ球
左対左、
初球にストライクが来ることを祈りながら投球と同時にバットを横にした。

そこへおあつらえ向きの真ん中やや低めのストレートが~
まさかのバントに慌てるファースト
見事にドラッグバントが決まり、4番の奇襲に球場がどよめく。

この日の一塁側内野スタンドには
サオリの彼、村上一平も友人の秦彰太を誘って応援に駆けつけていた。
筑波大のラグビー部で活躍する一平
サオリとは福岡と広島で遠距離恋愛を育んできたが
一平の進学とともにグンとその距離も縮まり
いいところを見せたくてたまらないが中継ぎ待機のため出番があるかどうか・・
試合後はイケメンしか眼中にないりんごに
男前の彰太を紹介する約束になっていた。

無死一塁
5番のRay

ベンチのサインは打て!

「ヨシッ」と気合の入るRay
初球外角に遠く外れるストレート
続く2球目
クロスファイアーが食い込んできた
打ち気満々なだけに避け切れず左太ももを直撃!

・・・痛い

確かに痛いがそれよりも何よりも大事な足にぶつけられたことに怒りがこみ上げるRay
チーム一の美脚を誇るRayは制服のミニスカートから見える部分のデッドボール
明日の朝、縫い目模様の青アザができることを思い浮かべ怒り心頭
思わずマウンドに行きかけるがここは高校野球、プロじゃない!
ぐっと堪えてファーストへ。


ゆっくりとセカンドベースに到達した薫のもとへ
鎌倉学園の主将、ショート・篠塚葉菜子がそっと近づいた。
横浜ジャイアンツの往年の名内野手篠塚辰徳の娘、葉菜子は薫の幼馴染だった。
「薫ちゃん、大丈夫?」
「葉菜ちゃん・・ウン、でも大丈夫じゃないかもしれない」
敵味方、それ以上の私語は交わさず。


無死1,2塁
6番ノックオン


今度こそバントのサイン、かと思いきやここもベンチのサインは強攻
何故か強気に攻めまくる監督Ruglove
何としてもエラーの汚名返上がしたい左打席ノックオン

初球逃げるスライダーを追いかけ空振り
2球目一転内角ストレートで胸元をえぐられ手が出ずあっという間に追い込まれてしまう
しかしここから粘りを見せるノックオン
ボール、ボールと見極め5球目はファウルで逃げ
6球目、やや甘めのスライダーが高めに入ってきたところをジャストミート
打球は1,2塁間を抜けライト前へ

タイムリーヒット!誰もがそう思ったが
サードベースを回ったところでセカンドランナー薫はストップ
やはり走れない・・左胸が痛む
「肋骨が折れているかもしれない」薫の頭をそんな思いがよぎったその時

なんとファーストランナーのRayが2,3塁間に挟まれていた。
当然薫がホームに行くと思ったRayは勢い余ってここで憤死。

そっと薫の背中に触れ、左太ももをさすりながらベンチに戻るRay

「Ray、ごめん・・
やはり次の回から交代しよう、このままではチームに迷惑がかかってしまう」

1死1,3塁
7番・虎ぞう

そんな気持ちを知ってか知らずかいきなり初球を引っ掛けショートゴロ
6-4-3、きれいに回されダブルプレー。
4回裏終了、海風2-0鎌倉


ベンチに帰った薫は
「監督、やっぱり無理でした。
大のヨシノブファンを出してやって下さい、彼女ならできます!」

薫の控えに甘んじている大のヨシノブファン
俊足、巧打、守備も文句なし

他の学校に行けばレギュラーになれるだけの力は持っているが
ここまでゲーム終盤の切り札としてのみの出場。
海風学園では薫、美樹と共に「三大ヨシノブファン」として有名である。

5回表、鎌倉学園の攻撃

スコアボードには
4番・ライト・大のヨシノブファンの文字
薫はそれを寂しく感じながらも
「頑張って~大のヨシノブファン!」と心からの声援を送るのだった。


チャンスを逃した後にはピンチが早速やってきた。
鎌倉の先頭は6番・投手チェン

序盤の飛ばしすぎがたたったか、エースしずくのコントロールは乱れ気味
フルカウントからストライクを置きにいったところを痛打され
海風の弱点左中間を抜かれるスタンディングダブル
いきなりのノーアウト2塁

セカンドベース上で得意気なチェンにまたもDボールの怒りがこみ上げるRay
絶対にサードには行かせない!

続く7番、初球ボール
鋭い視線をセカンドランナーに向けていたショートRay
「リードが大きい」虎ぞうに素早くサインを送る

2球目
虎ぞうからのサインを受けたしずくは黙って頷き正面にランナーを見る
一瞬の間をおき
左足を真っ直ぐにセカンド方向に踏み出したその瞬間
球速140キロを超えようかという矢のような送球
まったく警戒感のなかったチェンは頭から戻るもあえなくタッチアウト!

もちろんRayは美人顔から「ドヤ顔」になっていた。
チャンスのしぼんだ鎌倉下位打線は簡単に凡退
5回表終了 海風2-0鎌倉

その裏
8番・ひで

この日のひではタイミングが合うのか絶好調
チーム内でも長打力が自慢の8番打者は
この打席もあわやスタンドインかという当りを右中間深くまで運び
意外な俊足を飛ばしセカンド手前からぐんぐん加速、一気に三塁へ
ヘッドスライディング~セーフ!

数字&記録マニアのひでは思った。
「2塁打に続いて一番難しい3塁打が打てた、これは行けるかもしれない」
サイクルの4文字が頭の中を駆け巡り口元が緩むのを抑えることが出来なかった。

続く



<編集後記>

このゲーム、いったいどこまで続くんだ~と思われていることでしょうね(笑)
書いてる自分自身もナガ~イ試合にどっと疲れが出てきました!

登場人物も次から次へと増えていき複雑になってきましたが
お分かりいただけているでしょうか?

第3回・・一応ある予定です。


それからちょっとお知らせです。
休止していたはてなブログを復活してみました。
ブログ記事を書いていて、ついつい長文になってしまう私
皆さんも読み疲れてしまわれることがあるのではないでしょうか。

前々から考えていたのですが
もっと気楽に簡単な文章で、つぶやく感じのブログもやってみたいなと思っていたんです。
10分で書いてしまえるようなもの、
もちろんTwitterほど短くはならないですけれど。

こちらのBall Parkがあくまで「ホームグラウンド」で
あちらは「隠れ家」という感じでタイトルをつけました。

コメント欄も開けてはいますが
あまりお気遣いのないようにお願いしますね。
BPの更新が滞っていたら
ちょっと覗いてみようかなくらいの感じで読んでいただければ嬉しく思います。

ウサギの隠れ家(クリックで開きます)
Ball Park同様、よろしくお願い致します。


最後になりましたがサラッと
(すでに年末のRead moreでご挨拶済みでございますので!)

皆様、明けましておめでとうございます。
2012年もジャイアンツと高橋由伸を力いっぱい応援して行きます。
ウサギのBall Park、可愛がって下さいね。<薫>
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